「進撃のトランプ」 中国には1年後ぐらいに関税かける。中国は打つ手なし。日本は中国向けの輸出が伸びる。

さて、トランプさん、最近は舌鋒甚だしく、相変わらず言いたい放題です。

彼がやらないといけない事は、単純なんです。

米国内の雇用を増やし、支持してくれた白人労働層からの支持を得る。

まずはこれだけです。自由主義やら民主主義をグローバルに広めていこう!という、これはこれでアメリカ民主党が取ってきた美しい戦略ですが、共和党のトランプ大統領はこの真逆を行きます。

米国内で雇用を増やすために、まずは、すそ野の広い自動車産業を狙い打ってます。トヨタも狙われて投資する約束をしましたしね。でも、多分、もともとあった計画だと思いますが。

次に国家として狙われるのは、中国です。米国は相当な商品を中国から購入しています。

それは何故か。簡単です。単純に中国製品が安いからです。 

米国で作るよりも、中国で作ったほうが安い、と思っているから、米国は中国からの輸入が増えて続けています。

そこで、トランプ大統領は、中国製品に関税をかけて、自国の産業を守り、自国で生産するように誘導します。雇用を増やし、景気を良くするのが目的なので。

そもそも、中国で生産できる商品で米国で生産できない商品などほとんどないはずです。米国の企業は、単純に人件費が安く、製品が安いので中国を選んで輸入していますけど、もし、米国で米国民と最新機械を使って生産すれば、それほど大きな価格差は生まれない、とぼくは考えています。

というのも、ぼくはタイに住んでいて、タイ人労働者を見てきていますが、人件費は確かに日本より安いのです。一日の最低賃金は上がったとは言え、 1000円。日本人のアルバイト、高めの1時間の時給ぐらいです。

では、タイ人が日本人と同じくらい働くか、というと、正直なところ、そんな事全然ありません。

それこそ、日本人だと、日本人アルバイト一人の労働力は、タイ人4人分ぐらいは軽くいきます。平均するとですが。

あ、誤解しないでほしいのは、当然、世界的に有名な大学を卒業したタイ人とか、かなり賢いです。これは環境の違いですね。現場とデスクワーカーは、違いますから。

ちなみに、七洋水産でも6名雇っています。バンコクではサービス業を最低賃金では雇えませんので、最低賃金の倍以上払っていますが、もし、日本人を雇えるなら、2名いれば十分です。レジと職人の二人。レジはアルバイト、職人は若手を雇えば、もしかしたら、今のタイ人の人件費より安くなる可能性さえあります。

となると、中国で400人雇って工場を運営している場合、米国人なら100人でOKかもしれません。さらに、機械など入れると、その半分でもいいぐらいでしょう。

と云う事は、中国にある米系企業は、米国で雇用して工場を作ってもいいぐらいになってきますね。英語通じるし、常識通じるし、停電とかないでしょうし、社会不安もない。米国政府が工場に補助をすれば、なおさらですよ。

もちろん、技術移転する時間や工場立てる時間などもいるので、急にそういう話にはならないかもしれませんが、間違いなく、すでにそういう話になってきているはずです。来年半ばには関税を上げるぞ!と大統領が言えば、民間は動かざるを得ませんからね。

一方で、中国も報復措置として、関税を上げるか、というと、そう簡単な話ではないです。

というのもの、米国で生産できるが、中国では生産できない、という商品は、かなりあるはずだからです。じゃないと、中国で作りますよね。バカじゃないんだから。

となると、今、中国が米国から輸入している商品に高関税をかけると、困るのは自国の企業と云う事になります。なにせ自国で作れないので。また食料、大豆や小麦など高関税をかけるわけにはいきません。

なので、中国は報復関税とか、かけられないんです。

そこで、中国がもっている、米国債を市場で売りあびせて、米国の金利を上げる戦略にいくんじゃないか、という事もネット上で散見されたりしますけど、それも、まず、ないでしょう。

米国債を売ると、一時的には米国債の価格が下がり、米国金利が上がります。多少は米国の景気がわるくなるでしょうね。でもたぶん一瞬です。

米国はやれることがたくさんあるんです。

〇米国のヘッジファンドは売り切るまで待って買い戻す。
〇米国FRBは長期の米国債をどんどん売って、短期に切り替えて買い支える。
〇最悪、米国政府は長期国債の発行量を減らして、価格を吊り上げる。
〇同盟国に買い支えさせる。日本とか。

など、世界の最大の経済大国なので、やれることたくさんあるんですよ。

中国は安値で米国債を売り、大損することになります。

また、中国としても、米国債を売り手に入れた米ドルは、スイスやヨーロッパの銀行に収めるのでしょうけど、これも米国は痛くもかゆくもありません。

では、手持ちの米ドルを中国元に変えて、国内投資に回すか、というのも不可能です。そんなことすると、強烈な人民元高になりますからね。輸出でなりたっている中国としては、なんにもできないんですよ。

こりゃ大変だ。中国は。

結局、中国は妥協するしかありません。30年前の日本のように、中国を代表する企業が米国で投資を行い雇用を作るとか、しないといけませんが、労働集約型工場、たくさんの人の手で商品を作り、技術が機械化されていない中国には、ちょっと厳しい選択でしょうね。

かといって、たくさん米国から買うのにも、今の中国の個人所得、都市部でも平均年収100万円、を考えると、限界があります。

結局、中国は内需の拡大を目指す必要がありますが、所得の再分配制度がない中国では、かなり厳しい経済運営を迫られる事でしょう。

一方で日本ですが、日本は中国製品に関税をかけることは出来ません。特に食品の場合はなおさらです。中国製品が日本の市場からなくなると、食料足りなくなるぐらい依存していますから。

ただし、日本から中国向けへの輸出は拡大する可能性はあります。米国でも日本でも作れる、という商品は結構あるでしょうからね。日本にとっては追い風ですね。

と云う事で、トランプさんは、今後は中国に関税という武器をもって威嚇しまくるでしょう。南沙諸島についても、台湾についても、貿易についても、これ一本でわかりやすい政治を行うでしょうね。

今日は真面目な話で。セッレオクラップ!

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